令和の前、平成29年に始まった岩屋ダムのイベント。
正確には水源地ビジョン協議会(漁協、森林事業者、水力発電事業者、ダム管理者、行政をメンバーとする団体)が主催。
始まったと思ったら、コロナ禍で中止になってしまい、5年ぶりに開催された。
暑い夏のイベントだけど、ダム放流見たさに市内外から観覧者が来ていた。観覧場所の手前には、古代の天文台では?とされる岩陰遺跡。
その下方にある岩陰公園はバザー会場、少し離れた駐車場からのシャトルバス発着所にもなっていた。
駐車場からは、市道を車両通行止めにして歩いて観覧所まで行ける散策コースに。せっかくだから歩きで向かった。
途中は、苔むした石垣が連なり、昔の集落の面影が残る。ひのきや杉が立つ、昔の段々畑(田んぼかな?)の石積みに感嘆の家族…。
ダム建設で立ち退いた住民の生活の面影に興味深々、ずっと都市住まいの人たちだろうな…
なんて思いながら歩いていて、自分もこれは…と思った石積みはあった。なんて技法かは知らないが、積み方が見事。
https://goo.gl/maps/ZvdDDB4y4Y3wZTbh6
現代の石工に居るのかな?割石の面がピタッと揃って、しかも石どうしの隙間がピッシリと合わせる、こんな技巧。
カッターやセメントの無い時代、石割の技術で形を整え、ピタリと角辺を合わせた面が並ぶ法石積。見事と言うしかない。
木陰で比較的涼しい道をしばらく歩き、イベント広場に到着。そこからさらに先へ、遊歩道を進めば観覧ポイント。
シャトルバスは、高齢者だけで良いんじゃない?と思ったけど、熱中症対策から見れば有効な移動手段、考え直した。
10時30分ごろ、ダムから放流開始。がバッとゲートが開いて水流が一気に流れるかと思いきや、うろこ状に波が押し流し。
下流の状況もあるし、利水貯水量確保もあるから、ドドーッと流すことはできないよな、そりゃ。
波状であっても、落石を押し流すパワーがある。上から見た限りでは、最下流で大きな打波が出来てたし、結構な水圧がある?
まぁ、迫力という点ではちょっと物足りないかな?観覧者は、放流をしばらく見たら、多くが現場を後にしていた。
イベント行脚って世の中。我慢の反動、あちこちから来るし、出掛けても行く。目的を果たしたら、また移動って感じ。
ちょっと思いと違った放流だったという印象はある。そしてこの暑い中で開催の意義は?穏やかな気候の時期に再考もどうだろうか。
とにかく5年ぶりの開催。再開できたことは、素直に良かったと思いますね。