倫敦屋Barを出て、すぐ先のbar-spoonへ。今日は「入れるかな?」なんて心配は要らない。予約してあるからサッとドアを開けた。
「ようこそ、いらっしゃいました。」
マスターが出迎え。
予約は正解だ。来店が多い時間帯だから、カウンターにはコースターが用意され、空席は4席あるかないか。
相変わらず、マスター1人。Webでは若いバーテンダーが一緒に写っていた。
入ったのかな?前は1人で切り盛りだったから。尋ねたら、2年前の画像で更新されてないだけらしい。
未だずっと1人でやってる。後がいないから、いつまでやれるか…と、マスターが言う。
だから、席が空いていても、店内(カウンター内や洗い場)が整理できない間は、申し訳ないけど入店をお断りしていると。
きっちり整頓されてこそ、おもてなしできる場所という事なんだろう。お店のレビューには、席が空いているのに断られたなんてコメントも…。
ちゃんと断りには意味があるので。悪く思わないでもらえたらと思う。
スプモーニと、ギムレット、そしてマスターとの会話をしばし。その最中に思い出した。
何年か前、冬の金沢。ここで飲んでいて、うたた寝をしてしまい、起きたら横に一人の女性が居て、東京から夜行バスで来たひとで…。
うたた寝がきっかけで、深夜までいろいろ旅の話しをした。彼女が帰るって時に、ドアを開けたら雪が降り始めてて…。
「あ、雪が降ってる…」ってドアの外で空を見上げてたしぐさ、カウンターから見て、すごく印象に残ったこと。
一人旅が好きだって、仕事を頑張った自分へのご褒美なんだって言ってた…。今も、夜行バスで旅行に行ってるのかな…。
そんなノスタルジア、Barの雰囲気だから生まれるのかも…。
22:00になるので店を出ることにした。別の用事があったから。でもそれは、結論から言うと、自分の凡ミス、配慮が欠けて中途半端なものになった…。
“こんなのじゃ…何やってんだろ”って自分の下手なプレゼンテーション、思い出して凹んだ…。
ずっとやりたかったことが1つできて、やらなきゃいけなかったことが1つできなかった。結局は、±0。いや、マイナスかも。
でも帰り際、救いが1つ。
香林坊のスターバックス、スタッフのお姉さんに、何気に「お仕事ですか?」と聞かれ、10年くらい前からプライベートで年に何度か来てる話をした。
「金沢を気に入ってくれて、そんなに何度も来てもらって嬉しいです。ありがとうございます。」
って笑顔で言ってもらったこと。金沢の「情」に触れて少しホッコリして帰れる。
金沢 in 2020、こんな感じのスタート。